だが、お茶碗一杯30円ほどのお米が高い、もっと安くしろというのが経済大国ニッポンの風潮であるから、いずれこの永久資源もヨタヨタしてくる。
工業をまねた農業ではセンパイであるアメリカでは、日本よりも早くヨタヨタするはずである。
私の感じで言えば、今世紀末には、アメリカから食糧は来なくなる。
いくらお金を持っていても、食糧を買えない時代がすぐそこに来ている。
(中略)今、食糧は足りてるよ、外国から安く買っちゃうよ、宅地不足だから農地を手放せ、などとぬかしている国民に一粒のコメも売る義理はないのだが、なにせ生き死にの問題だから政府は強権で百姓から食糧を取り上げるに決まってる。
それで平等に飢えるほかないわけである。これが目に見えているから農業批判を耳にするたびに、私は地べたを叩いて悔しがっているのである。