• どうしてそうなるの?2014年07月19日更新

    全ては人間の飽くなき欲望のなせる業(ワザ)で仕方ないと言えばしかたないことですが、欲望を希望と置き換えれば納得できるかも知れません。

    ノーベル賞を創ったノーべルも鉱山で鉱石を掘るのに手で掘っていたのをなんとか楽に石を割れないかという希望をもって研究しダイナマイトを発明したはずです。

    しかし結果は戦争に使われ多くの人命を奪ったのです。

    DESもDDTもPCBもその他多くの合成化学物質も全て化学者の希望であり、最初から危険な薬を創ろうなんて思っていなかったはずです。

    多くの困っている人たちのために役に立とうと思って努力した結果なのです。

    日本の農業は2000年以上も前から肥料も農薬も無いのに人糞や畜糞尿と僅かな草や藁、落ち葉などを利用して自然の生態系を大事にして延々と1960年代ぐらいまで続けてきたのです。

     

    初めて尿素と言う化学肥料が出た時、農家は驚愕しました。少量でこんなに効果があるのは、夢のような肥料でした。

    事実余った尿素を勿体ないので苗代の隅にばら蒔いて帰り翌朝田んぼに行って苗代を見るとそこだけ苗が真っ青になっていたのです。

    もう生態系だとか、土壌動物、微生物などどうでもよく、これさえあればと思ったのです。

     

    これからは辛い想いをして堆肥など作らなくて良くなった、これこそ近代農業だ、長いあいだ望んでいた希望の農業だ、と言って夢がかなった喜びにひたっていたのです。

     

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