葉を想うBlog
  • 許しえないもの2015年01月26日更新

    先日の読売新聞に掲載されていた、コラム欄の記事をそのまま載せます。

    許しとは、許しえないものを無条件で許すことだ、と論じた哲学者ジャック・デリダを思い出した。20年前に起きた松本サリン事件で妻を失い、犯人視の被害も受けた河野義行さんが長野支局員の取材に応じ、オウム真理教の死刑囚に会った感想を語っている。

    「普通の人よりちょっと真面目かなという印象。彼らには[組織の正義]があったのでしょう。でも、自分はそうゆうことをやらないといいきれるか」

    妻を奪った教団を憎み続けてもおかしくない河野さんがたどりついたその思いに、父親を水俣病で亡くした同年代の漁師、緒方正人さんの言葉が重なる。

    「チッソが毒を流しつづけて、儲かって儲かって仕方がない時代に、自分がチッソの一労働者あるいは幹部であったとしたらと考えてみると、同じことをしなかったとは言い切れない[チッソは私であった]製品があふれ、システムで動くこの社会・時代の中で、自分たちは[もう一人のチッソ]だと」

    後略。

     

    まさに森林が人間を許すように、我々には謎である。

  • 人類の罪と罰2015年01月26日更新

    このように、人類をはじめ他の生物にまったく迷惑をかけずに、自給自足しながら、しかも全ての生物の吐き出す有害な炭酸ガスを浄化して、新鮮な空気と水を供給してくれる森林を、人間は自分たちの都合ばかり考えて、無闇に開発したり、乱伐したり、除草剤や殺虫剤を撒き散らして、物質循環の要である昆虫や微生物を皆殺しにして、飽くなき欲望に狂っているのです。

    天罰を受けることは確定していると思います。

     

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  • 森林における物質循環の完璧さ2015年01月20日更新

    森林の生産者の主体である樹木の生産力はとても大きく、その主役は葉っぱです。

    原動力は太陽エネルギーです。

    太陽光を少しでも多く受け止めるため、葉っぱは実に効率的に配置されています。

    生産物を幹に蓄積して、作業を終えた葉っぱは、いわゆる廃棄物ですが、これを地上に落としその場で昆虫や微生物の餌として供給し、その糞や死骸を養分として再び吸収し成長する、と言う究極の自給自足を行っているのです。

     

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  • 物質の循環の差2015年01月19日更新

    林床の場合は土壌が無く、岩盤や砂利しかなくても着床した種子はゼロから出発し、1年目から僅かの葉を落とし、昆虫や微生物の助けを借りて、空気中の窒素まで固定しながら養分を吸収し成長していくのですが、畑地の場合は毎年育った葉っぱを全て土壌に返すことなく持ち去ってしまいます。

    持ち去った量だけ有機物を戻してやれば林床と同じように畑の土壌も永遠に良好な環境を持続することができるのです。

     

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  • 畑地の場合2015年01月16日更新

    林床に比べ、耕作地の場合は既に土壌化された作土が有る場所を開墾して畑を作ります。

    作物はある程度大量に作らなければならず、毎年収穫と播種を繰り返さなければなりません。

    ですから、作業がし易い柔らかくて深い土壌が必要なのです。

    林床との大きな違いは成長した作物(有機物)を全て地上から取り去ってしまうことです。

    いわゆる有機物の収奪です。

     

    夏野菜!

  • 畑地と林床の違い2015年01月10日更新

    畑地の土壌は耕作し易いように細粒で、ある程度の深さが必要ですが、林床の場合は岩盤や砂利の上に生えた苔などの上に偶然着床した種子が強い生命力で活着し、繁殖した場合など、土壌と呼べるものがほとんど無いような場所でも、長い時間をかけ、自己施肥系生態圏を構成して僅かに5~6cmの表層土だけで砂利や岩盤に支持根を伸ばして成長を続けていくのです。

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  • ここで自画自賛なのですが、お許し下さい2015年01月09日更新

    この様な浄化能力と言うか機能を持つ木の葉は枯れて地上に落ちても、地上動物と微生物の協力を得て、再び自分の養分として吸収するだけでなく、そこに種子を落とし新しい生命を育む産床として利用するので絶対に安全でなければならないのです。

    その上、枯葉だけでは養分が足りないので、大雨や台風などの時に養分の豊富な緑の木の葉を落とすのです。

    枯葉だけを集めた腐葉土は古くから知られていますが、養分が豊富な緑の葉っぱを集めて堆肥を創ったのは我々が初めてなのです。

    安心安全で養分豊富が我々の自慢です。

     

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  • 木の葉の吸水センサーの凄さ2015年01月08日更新

    前述しました、有害な合成化学物質や農薬、殺虫剤、発ガン性物質が水に溶けて地下水に流れ込んでも、水素と酸素を分離するような能力と言うか、機能を備えているので水と養分以外の木の葉に悪影響を与える物質は一切吸い上げないようです。

    ですから木の葉だけは人為的な公害物質からは安全地帯なのです。

     

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  • 水素社会と木の葉2015年01月07日更新

    炭素社会から水素社会へと方向転換というか、進歩と言うべきか、やはり木の葉の知恵を借りなければ先へ進めないのである。

    昨年にある自動車メーカーが水素自動車を発表しました。

    前述しましたが、植物は地中の水を吸い上げて、酸素と水素にいとも簡単に分離出来るのです。

    人類も理屈は解っているのですが、ものすごい高温と高圧力が必要なので設備と費用がかかり過ぎるみたいです。

     

    木の葉に教えてもらいたいですね。

     

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  • 次世代のエネルギーとして2014年11月05日更新

    人類にとって20世紀は石炭から始まって石油の時代でした。

    これも元々は植物の遺産みたいなものですが、いわゆるエネルギー的には炭素社会だったのです。

    そのせいで公害社会とも言われていました。

    そこで世紀末になって原子力社会にして無公害でクリーンな社会にしようと、まず原子力発電所が全国的に建設されましたが、地震と津波ですっかり人気を落としてしまいました。

    そんなことから21世紀は水素の時代だと言われはじめてます。

     

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